好き好き好き。
知ってるでしょ? あたし臆病なの。
優が気付いてくれなきゃ、
あたしに何もできないよ・・・・・
あたしは素直じゃないし、
“好き”なんて絶対言えない。
勝手だってわかってるけど
お願い。気付いて・・・
波ちゃん以外にも、優の事が好きな人がいるんだよ?
気付いてよ・・・・・
そう思った瞬間。
くるりと優が振り返った。
びっくりして、声を上げそうになる。
な、なに!?
あたし声に出てた!?
振り返った優の顔は、
あたしを見つけるなり、
「っぷ・・・・・」
っと、憎たらしいまでの
笑顔を残して去っていった。
なによ・・・・・・・
笑ってんじゃないよっ!!!!
馬鹿! ほんっと馬鹿!!
「ばぁか・・・・・」
そっと呟いた優のへの言葉。
言ってることは酷いのに、顔がほころぶ。

