本当はずっと前からそうだった。
そうだったことにも気付いてた。
胸がキュンとして、くすぐったい感じ。
ただ、認めたくなかった。
『あたしは、要君が好き』
『優は、波ちゃんが好き』
心がこう言って言う事を聞かなかった。
“その言葉”を声に出した事もないし、
考えた事もなかった。
だってそうしなきゃ“何か”があたしの中で溢れて
とまらなくなると思っていたから。
だけど、もうわかっちゃったんだよ。
あたしは優の事・・・・・・・・
「好きなんだ・・・・・・・」
言葉にした瞬間、
今まで堪えていた涙が一気に目からこぼれた。