「ちょっと!やめてよぅ・・・」


腕を引っ張って千夏の手から逃れる。

大体この腕章熱いのよ!!
どうにかしなさいよね!?


「あとなにするの?」


「あとは・・・次の競技放送したらおわり」


「へぇ~。案外楽だね?」


「あのねぇ・・・・・・・」


楽じゃないのよ?ちーちゃん


体育祭当日は楽かもだけど、それまでが
ものすっっっごい大変だったんだから!!


この『放送係 序盤』
もジャンケンで勝ち取ったんだからね!?


心の中で力説してると、



「きゃー!!!がんばって~!!」



校庭に響いた黄色い声援。




な、なに!?




千夏に向けていた視線を、
声の聞こえた校庭へと移す。