ここからはゲヴェールなんて便座カバーみたいなオッさんの視点から私プリシッラの視点で進行しますわ。私がメインとなるにはゲヴェールに勝たねばなりませんがただ勝つだけじゃもの足りませんわ。確か今日は客人に月刊団子やテレビブリタニアの人も来てましたわね。そうだ。テレビの視聴者を前に彼を負かすのも一興ですわ。
「月刊団子にテレビブリタニアの皆さん!私とゲヴェールの対決を特集で組んでみませんこと?」
予想通り周囲からざわめきが聞こえる。そうですわよね。私みたいな一般人が十二宮の一角に勝てる訳ないってのが常識的な発想ですものね。
でもそれは普通の勝負をしたらの話であって、バラエティ番組でやるような対決をやるんですの。無謀な対決はしない主義ですもの私って。
「対決ってどんなことやるの?まさか決闘!?」
その問いが月刊団子一家の編集者から来た。
「決闘なんてしませんわ。するなら手袋投げ付けますもの。ま、これってある意味決闘かもですわね。勝負ですが例えばどっちの歌唱力が上かとかそんな勝負ですわよ。」
そういうと編集者達は納得したかのように頷く。
「で、やる?」
私は彼が、と言うより香田家の殿方は挑発に弱いのをよく知ってるからわざと挑発的に持ち掛け、続けた。
「十二宮の一角なら挑戦は受けますわよねぇ。受けなきゃ女の子男子トイレに連れてくようなダサい男になりますわよ♪」
「言い返したいならどうぞ♪」
それでもゲヴェールはだんまりだからさらに挑発して、
「ほ~ら、昔から頭空っぽだから何にも言えませんわよねぇ?それとも脳ミソまで胃袋になっちゃいましたの?」
さすがにここまで来たら言い返したくなったのか、
「あぁ!上等だ!!やってやんよ!!!相手に不足ねぇ!キルミーだ!!ファックミーだ!!お望み通り受けてやる!!」
英語かなり間違ってるのを胸の奥で笑いながら彼が挑戦を受けたからニヤリと笑うと彼はしまった!とばかりに慌てて口を押さえたけど、もはや後の祭りですわ。
「皆さ~ん、ゲヴェールさんは快く挑戦を受けてくれましたわ~♪」
そういうと私はグッと親指を立ててそう宣言した。
挑発がなければ受けなかったと言いたげな皆さんはわぁっ!!と歓声を響かせた。
ゲヴェールは自らのセリフに落胆しゲンナリとへたりこんでますわ。今が畳み掛けるチャンスだけど不憫だからやめましょ。