先の見えない苦しい人生を生きる中で、些細な支え合いなどからそうなってしまうのであろうか。

私は体験したことがないからよく分からないが、そこには人間の弱さが見える。

人は一人では生きていけないのかもしれない。

色々な意味で、寂しい存在なのだ。

夏目漱石は「こころ」の中で、「先生」を“人を愛さずにはいられないのに、両手を広げて相手を受け入れられない男”として描いた。

人というものは、やはり、寂しい存在なのである。

今、身近に大切な人か、あるいは大切なはずの人がいる人は、その人を大切にするといい。

人生は意外に短いのだから、その人を大切にする時間はそう長くは残っていないかもしれない。

今、大切な人の存在を身近に感じられない人は、周りをよく眺め回してみるといい。

青い鳥ではないが、大切な人は以外に身近にいて、ちっとも大切な人のような顔をせずに存在しているかもしれないから…。

人生は何かをするには短い。

人生は誰かと手を携えて歩くにも短い。

しかし、

人生は何もせずに過ごすには長い。

そしてまた、人生は独りで過ごすにも結構長いものである。