私の小さな宝物

ね、赤ちゃん。聞こえてる?


あなたのお陰でパパとママは幸せです。


そして、あなたを自分の腕に抱ける日が来るまで、温かい気持ちで毎日を過ごせそうだよ。



今は検査薬。

和生からの優しい言葉。

小さな宝物も、どんどん増えていきそうです。


ママ頑張るからね。

赤ちゃんも頑張って大きく育ってね。




私はまた心の中で語りかける。



すると、私を抱き締めている和生が小さな声で呟いた。


「当分、エッチはお預けかな?」


拗ねた様な困った顔が可愛くて、思わず吹き出してしまった。


「大丈夫じゃない?優しくゆっくりすれば♪」



そう答えて、また私は和生にキスをする。

だって、パパとママが仲が良い証拠だもんね、赤ちゃん。


それくらいは許してくれる?





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