私の小さな宝物

「さて、ここで大事な報告があります。」


ちょっと驚かせたいのに、ついつい顔がにやけてしまい真剣さが伝わらない。


「どうしたの?」


私のにやけ顔を見て、"たいした事じゃない"って判断したのか、和生は食べながら尋ねてきた。


「あのね…。」

「うん。」



「ほら、赤ちゃん。この人があなたのパパだよ。」

私はお腹を擦りながら言った。



「まじ?」


和生は、"鳩が豆鉄砲喰らったみたい"まさにそんな顔をして私を見た。

この驚いた顔!
面白すぎるーー!!

もっと余裕があるかと思ってたけど、何か可愛い!!



だから、とびっきりの笑顔で答えてあげた。


「まじ♪」


そうして私は、紙袋にしまっておいた宝物の検査薬を取り出して和生に見せた。


「ね?ね!?」


すると和生は、震える手でそれを持った。


「まじだな。」


あら、ちょっと肩も震えてる?