私の小さな宝物

「うわっ!どうした沙耶?」


驚きながらもちゃんと私を抱き止めてくれる、優しい旦那様。



テーブルに並んだご馳走に気が付いたみたい。


「お♪今日は俺の好物ばっかりじゃん♪」

そう言って嬉しそうに私を抱き締めてくれた。



だから私も嬉しくなって抱きつき返す。


ほら、赤ちゃんわかる?
これがあなたのパパだよ。ママの大好きな人だよ。


私は、またまた温かい気持ちになって心の中で話しかけた。



「う〜ん。ご馳走すぐ食べたいけど、こんな風にされると沙耶を先に欲しくなっちゃうんだけど?」

和生は笑いながら言った。


やばい!勘違いしてる。


「食べよ。」

そう言って慌てて離れる私。


だって大事な話が有るんだから。