アリと王女


『エルダ!待って』



ヒナリ…

許してちょうだい…



『ごめんなさい。わたし、ママのところへ帰るわ』


わたしはすぐさま走った。


『待ってよ。お願い…』



ヒナリのか細い声は、どんどん小さくなってゆく。



ちらりと見えたヒナリの顔は、絶望そのものだった。