たくさんのワニが囲むまん中から山のように盛り上がって出てきた陸地はなんと大きなカメのこうらでした。
「これはゲッペンクルートさん。こんにちは。そして、ごきげんよう」
ゲッペンクルートとたくさんのワニたちは、くやしそうにガムの前から去っていきました。
「ありがとう」
ガムは大きな大きなこうらの上からカメのギノーフにお礼を言いました。
「なぁに。大したことはないさ」
ギノーフはゆったりとした口調で言いました。
「ちょっと水の中を散歩していただけさ」
ガムは足の下の、緑色のこうらを見て
「大きなこうらだね」
と、ほめました。
ギノーフはほこらしげに
「大きいしかたいのさ。君のハリだってそうだろう?」
と、言いました。
ガムはギノーフに自分のハリがかたくならないことを話しました。
「―そうか。私のこうらは生まれつきだからガムの悩みに答えることはできないな」
ギノーフは残念そうにそう言ったあと
「でも私たちカメは、どんなにがんばったところでこうらをやわらかくできないからうらやましいよ」
落ちこむガムを見てはげますように言いました。
「―かたいほうがいいに決まってるよ」
と、ガムがつぶやくと
「とんでもない」
ギノーフは大きな首を横にふって、言いました。
「こうらがかたいと、キズが残る。やわらかければ、元に戻ってくれるのさ」
「そういうもんかなぁ」
ガムは納得できませんでした。
「それにクルミが割れたって、中のクルミも粉々になっちまうのさ」
ギノーフは川を上り、山のすそまでガムを乗せてあげました。
「帰るときにも送ってやるさ」
ガムはもう一度ギノーフにお礼を言ってから別れました。
ガムが山を登り始めたときには、まっ赤な夕日が照らし始めていました。
山の中はガムの住んでいる森と同じように木が生い茂っていましたが、地面がななめになっているので歩くのは一苦労でした。
「あっ、ハリネズミだ!」
どこからか、声が聞こえてきました。
「だれ?」
ガムは辺りを見回しましたが、だれもいません。
「これはゲッペンクルートさん。こんにちは。そして、ごきげんよう」
ゲッペンクルートとたくさんのワニたちは、くやしそうにガムの前から去っていきました。
「ありがとう」
ガムは大きな大きなこうらの上からカメのギノーフにお礼を言いました。
「なぁに。大したことはないさ」
ギノーフはゆったりとした口調で言いました。
「ちょっと水の中を散歩していただけさ」
ガムは足の下の、緑色のこうらを見て
「大きなこうらだね」
と、ほめました。
ギノーフはほこらしげに
「大きいしかたいのさ。君のハリだってそうだろう?」
と、言いました。
ガムはギノーフに自分のハリがかたくならないことを話しました。
「―そうか。私のこうらは生まれつきだからガムの悩みに答えることはできないな」
ギノーフは残念そうにそう言ったあと
「でも私たちカメは、どんなにがんばったところでこうらをやわらかくできないからうらやましいよ」
落ちこむガムを見てはげますように言いました。
「―かたいほうがいいに決まってるよ」
と、ガムがつぶやくと
「とんでもない」
ギノーフは大きな首を横にふって、言いました。
「こうらがかたいと、キズが残る。やわらかければ、元に戻ってくれるのさ」
「そういうもんかなぁ」
ガムは納得できませんでした。
「それにクルミが割れたって、中のクルミも粉々になっちまうのさ」
ギノーフは川を上り、山のすそまでガムを乗せてあげました。
「帰るときにも送ってやるさ」
ガムはもう一度ギノーフにお礼を言ってから別れました。
ガムが山を登り始めたときには、まっ赤な夕日が照らし始めていました。
山の中はガムの住んでいる森と同じように木が生い茂っていましたが、地面がななめになっているので歩くのは一苦労でした。
「あっ、ハリネズミだ!」
どこからか、声が聞こえてきました。
「だれ?」
ガムは辺りを見回しましたが、だれもいません。



