「やっぱ長持ちしなかったな」

アタシが別れを告げた時にそう言ったのはマキトだった。

「まあ、アタシはよくもったほうだと思うけどね」

浪人するマキトと、一年早く卒業してバンド仲間のツテで楽器店を手伝っているアタシ。

別につきあっていてもいいんだろうけど、なんとなく別れてしまった。

つきあっていたのもなんとなくだし、まあ、これはこれで、と思っていた。

が、さすがのアタシもビックリした。

マキトのアホがあんな風になるだなんて。