なんとかたどり着く前に、左に曲がって公園の中を見回しましたが、誰一人そこにはいませんでした。

ほとんど倒れこむように、私は自分の部屋に入りました。

靴とストッキングを脱ぎ散らかし、スーツのままベッドへ身を投げました。






混濁する意識の中で、懐かしい音が聞こえます。

それは、あの着信メロディ、マキトが私のために作ってくれたあのメロディです。