始めに訪れたのはミスト、しかし、店は閉店時間を過ぎて真っ暗でした。

裏の駐車場にはユキさんの車もないので、完全に店は閉まっています。


次に走ったのは、はがくれでした。

入り口の引き戸を勢いよくあけると、威勢のいい声が響いてきました。

「いらっしゃー…あ、昨日のお客さん!」

私のことを覚えていたらしい昨日と同じバイトの子が私に声をかけてきます。

「これ、昨日の分の代金。お返ししろって店長が」

そう言って、昨日私が机に叩きつけたお札を差し出してきました。