もう一つは、

最初から何も変化していないかのようにただ小奇麗に食器が並んだ

誰もいない隣のテーブルでした。





「……どういうこと、ですか?」

私は心底狼狽した声で、ソウタロウさんに尋ねます。

「いえ……僕もミヨさんの言っていることがよく……」

「すいません!お先に失礼します!」

そう言って、財布から数枚の一万円札を抜き出すとそれをソウタロウさんに押し付けて、





店から駆け出しました。