私はあきれながら、再度聞きます。

「私のために消えた、ってどういうこと!」

「理由を言ったら、オレのこと吹っ切れるか?」

「そんなの知らないわよ!聞いてみてから考える!」

「そっか…じゃあ、もう少し待ってくれ。俺も考えたいことがある」

そう言って、マキトは頬杖をついて黙ってしまいました。

「……なにそれ」

マキトの勝手な物言いに私は怒りとも落胆ともわからない感情に支配されて立ち上がります。

なにそれ、自分でいなくなったくせに。

なにそれ、私のためとか言い訳したくせに。

なにそれ、今更帰ってきたくせに。

なにそれ、なにそれ、なにそれ!