『最初は、愛する彼氏が死んだらもうミヨはそれを引きずって恋とか結婚とか出来ないんじゃないかと、そう思ってたけど』

「マキトの中の私は図太いのか神経細いのかどっちなのよ…」

『いや、図太くて繊細なんだよ。だから忘れてくれなかった。そのくせ新しい恋のチャンスに俺を気にしたりするだろ?』

「う……」

『だからさ、これは最後の力をつかってでもきちんと吹っ切らせないと後々困るなと思って』

「もっと有意義に出てきてくれればいいのに……」

『俺はこのタイミングがベストだったと思うけどね』