「ん?どした、ああ、久しぶり、あの時は悪かった」

私は言葉が出ません。

怒り、悦び、懐かしさ、いろんな感情が湧き出てきて、いろんな言葉が浮かんできて、ただその場で立ち尽くします。

「……バカ」

それだけ言って、右の拳を大きく振り上げて、そしてそのまま、マキトの胸で泣いてしまいました。




数分後、私は少し落ち着いて、マキトと並んでベンチに座ります。

聞きたい事はたくさんあったけど、とりあえずは三年前のこと、そして、今までのことを

「とりあえず、あの時、どうして何も言わずに消えたの、今まで何してたの?」

一番簡単に、逃げ道のないように率直に聞いてみる。

「そうだな、えーっと、まず、オレはこっちには五日、いや、今日から四日間しか居られないんだ」

いきなり質問に答えていない…そう、こういうヤツでした、マキトは。