「で、第一印象…ですか」

「そうそう、アタシの場合はさ、やっぱりなんていうか、近寄りがたい人だったわね」

「あー、変人っぽいですもんね」

私は頭上にマキトのイメージ画を描きながら応えます。

いつもダルそうで、音楽に対するときだけやたら真剣で、私には甘えん坊で、適当に生きている感じのマキト。

「多分ね、ミヨちゃんの思っている意味の変人じゃないよ」

「え?」

私は慌ててイメージのマキトをかき消し、ユキさんに向き直ります。

「アタシと会った頃、まあ高校だからカッコつけてたのかもしれないけどさ、なんていうんだろう、孤独?」

「孤独、ですか」

「そう、できるだけ人を避けてるっていうか、一人でいるのが好きってオーラをバンバンだしてさ」

私はその、孤独でカッコつけたマキトを想像しようとしますが、うまくいきません。

どうしてもカッコ悪くてさびしがりのマキトになってしまいます。