「はいはい……わかったから……最後はどこに行けばいいの!」

アタシは半ばヤケになって怒鳴る。

『ミヨが知ってるさ。忘れてるかもしれないけどな、アレ以来一度も行ってな……』

「ちょっと、アンタねぇ!」

バカじゃないの、と言おうとしたら電話が切れてしまった。

かけなおしても、やっぱり繋がらない。

なんてバカなんだろう、ミヨちゃんがその場所をわからなければ自分が消えるかもしれないのに。

いや、きっと違う、アイツはミヨちゃんがそれをわからないはずがないと思ってるんだ。

信じられてるってわけかぁ…いいなぁ。

そう思って私が横を向くと、なんだか心配そうなミヨちゃんの顔があった。

「さて、じゃあご飯でも食べてからじっくり考えましょっか」

会話の内容は聞こえていなかっただろうに、頭をくしゃくしゃとなでられてアタシのかわいい妹分ははにかむように笑った。