覗き込んだユキさんが声をあげます。

なんとかなりそう、とはどういうことだろうと私が首を傾げると、ユキさんはうんうんと頷きました。

「なんだかんだでOKってことみたいじゃない?次で多分最後だし…にしても、アイツも相当アレを気にして…」

もう一度、ユキさんの声にかぶるように何かが聞こえました。

「……はぁ」

溜息をついたのはユキさん、





聞こえたのも、ユキさんの携帯からの音、





昨日ユキさんが私に聞かせてくれた、あの軽快なメロディでした。







「もう見なくてもわかるわ、アタシこの曲着メロにしてないもん…」

そう言って携帯を取り出し、画面を見ずに耳にあてます。