「ユキさん、朝です、起きてください…」

「うーん、もう食べられないよぉ……」

えーと、多分これは・・・・・・

私は勢いよくユキさんの布団をはがします。

「うわっ、さむっ!…あ」

「やっぱり起きてましたね」

あんなベッタベタの寝言なんて、わざとに決まっています。

もう一度体を揺すって起こそうものなら何をされていたかわかったものではありません。

してやられたという顔のユキさんを尻目に、私はベッドから降ります。

乱れた髪をブラシでとかしながら、ユキさんに尋ねます。

「で、えーと、なんでしたっけ、ドライブ?」

少し乱れたショートカットの頭をガシガシとかいて、ユキさんは答えます。

「えーと、そう、それ」

……実はまだ眠いのかもしれません。