ボクが真知子さんに素直に気持ちを伝えられないのは
真知子さんが年上で
余りにも人間の成長に差があって
一方的に可愛がられてる今の関係を壊したくなかった、
ということばかりではない。


あの男の血が半分身体を巡り、遺伝子を受け継いだボクに
果たして愛する女性を幸福にすることができるのか?
いや、そもそも女性を愛する資格があるのかという疑問が、
ボクをこの片思いに押し止めた。