花巻純。

こいつを知らない奴は同じ学校にはいない。


とにかく顔がいい。

モテる。

嫌いだと言う女子もいるけど、ボクから言わせたら
年齢より過剰な花巻のセクシーさに
思春期の女子独特の潔癖さが危険信号出してるだけだな。


ボクから見ても色気がある。


花巻自身は余り気付いてないみたいだが
整った顔の造作より
表情や仕草の色気のが
奴の魅力だ。


そんな花巻が放課後一人で教室で
うんうん唸って悩んでいるのは意外だった。


ボクはその日出した進路志望が先生のお気にそまなかったらしく
職員室にお呼び出しでした。


ところが
一見器用に立ち回れそうな花巻が
その進路志望の紙切れ一枚に
真剣に悩んでいたのが
かなりのミスマッチ。


軽い衝撃を感じた。


そしてついつい
忘れてた関西弁が顔を出してしまった。


しかし、
花巻はそこを突っ込んでこない。


それも意外。


ヒロシさんとのセッションを思い出させる何かがある。


珍しくボクは話したい、と感じた。