《あれ‥?あたし浮いてる????》


「あれれれれれれ?」


ジャンプしていたあたしの体は一瞬にして軽くなり、地面に着くはずの足がいつまでたっても着く気配がない。


『見えた?おチビちゃん。』


後ろの方から男の人の声がして振りかえり気づいた。


「下ろしてよ〜!!!」


そう、その男から抱えあげられていたのだ。


『可愛くねぇ〜っ。おチビちゃん見えないみたいだから手伝ってやったのに。』


憎たらしい暴言を吐くその男の笑顔に悔しいけど見とれてしまった。


『生きてる〜?(笑)』


「ち、ちびじゃないし!いきなり抱き抱えといてあんたなんなのよっ!」

その男は返答する気がないみたいで

『あんた名前は?』

なんて、唐突な‥

「三浦すず‥だけど?」

男は何かを探しているよう。


『ふーん。‥あ、同じクラスか』


「え?」

《今この人なんて言った‥?同じクラス?誰と誰が?この人と‥あ‥たし?》

「え、えぇぇ〜??」


『うるせぇ〜。行くぞ』


そう言った男はすずの手を掴んでどこかへ歩き出した。



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