車体に傷? そんなにチャリ大事にしてんの、この子? ふぅ・・・・ 俺は浅く溜め息を吐いて、一台ずつチャリを立てて行く。 彼女の方をみると、ただポカンと口を空けてて、鯉みたいになってる。 「二人でやったほうが早いべ」 ボーっと突っ立ってる彼女にそう声をかけると、パっと頬を赤らめて、 「・・・ありがと」 そう、つぶやくように言った。 *