「俺、明日野球の練習試合だしよ」 もしかしたら、思い出してくれるかもしれない。 そんな気持ちから、俺は野球の話を悠陽にふった。 「まじで?たるいね。てか、部活やってたんだ」 「やめさせてくれねぇのー」 「仕方ないな、お前野球上手いし」 わざと、大声で話す。 横目で“あの子”をみると、ただぼーっと突っ立っていた。 *