「俺、今日は別れるつもりで呼び出したんだ…」


「!!!!」
鈍器で殴られたみたいな、鈍い衝撃が頭を駆け抜ける。



「俺、奈緒が俺のこと好きじゃなくなったんだって思ってたんだ…。奈緒、最近かまってくれてなかったから。だから、昨日、チョコの話の時…奈緒の言葉、本当にショックで…。」


剛の瞳から涙が溢れだす。

「俺ッ…完璧に…嫌われたッて…奈緒にッ…嫌われたんだ、て、思い込んで…」

剛はしゃくりあげながら話す。

あたしの言葉で剛を苦しめたんだと思うと…


あ…あたしまで…
泣いちゃいそう…


「それで…ッく…奈緒…にとってもッ…別れた方が、幸せかな…ッて…ッ」


剛…



「やだよ…やだよ?あたしは…ずっと、剛といる時が一番幸せだったッ!!!」


「奈…緒…」


「付き合いはじめてから、ずーーーッと…今も…あたし、剛といられて、すっごくすっごく嬉しかったんだから!」


「奈緒…ありがと…もう、別れるなんて絶対言わない。」


『それに…』剛は笑って言う。

「奈緒は可愛すぎて、色んな男に襲われそうだから、俺がついてないと心配だしな☆」


「も…もっといい言葉なかったのお!?!?」

確かに襲われたけど…
だからってそんな言い方ゎないでしょ(怒)


「…あれ?」


剛はしゃがみ、手を伸ばした。