ラブストーリーを一緒に

「……あ?…なんでおまえが―――」


「先生、こんばんは。母の代わりに原稿受け取りに来ました」


マンションの扉を開けた先生は、くわえ煙草に上下グレーのスウェットというラフな格好。


かたやわたしは散々悩んだあげく、今回は仕事の代役だっと思って、濃紺のAラインスカートに白いブラウスというお嬢様スタイル。
(と自分では思ってる)


先生の元を訪れるのはこれで三回目とはいえ、緊張は隠せなくて。


カチコチに挨拶するわたしを見て、先生は額に手をあててふーっとため息をついた。


「………あのやろう…」


それって、お母さんのこと、だよね…?


やっぱり、先生はわたしなんかに来られて迷惑だったのかな…!?


「す、すみません…!原稿もらったらすぐに帰りますから…!」