ラブストーリーを一緒に

先生…お風呂上がりとかじゃ…ないよね…?



許可は得たものの、恐る恐る扉に手をかける。



「お邪魔します…」



日頃の習慣で施錠をして、なんだか妙に懐かしく感じる廊下を進むと…





「…先生、お邪魔してます。…玄関開けっ放しじゃ無用心ですよ…?」



「あー…いらっしゃい。さっき編集の連中が帰って行ったばっかなんだ」



先生は本棚に囲まれた書斎で…こちらに背を向けて机にかじりつきながら、わたしに的確な答えをくれた。



「立って玄関まで行って、わざわざ鍵をかけに行くのがめんどい」



「………」



だめだこりゃ。