ラブストーリーを一緒に

トモは真剣なわたしの様子に気が付いたようで、ひとまず居住まいを正してくれた。


「それで?何があったわけ?」


「えっ…あっ…いや…何かあったわけじゃなくて…」


へどもどするのはわたしの方だ。


「今読んでる本で、そういうのがあって……」


「ふーん…?」


何故か訳知り顔でニヤニヤと頷くトモ。


…お母さんも今朝同じ反応してたし、わたしってわかりやすいのかな…?


なんとなく小さくなるわたしにトモは続けた。


「まぁでも、あたしはダメだなーそーゆーヒト」


「え…!?」


自分のことを言われたわけではないのに、ドキリと心臓が高鳴る。


「もし自分の彼氏が女と遊んでたら絶対やだし」