先生は、わたし以外の女の人(達?)もバーに連れて行ったりするのかな。



あんなふうに頭を撫でたり、笑ったり、するのかな…



そう考えるだけで、ヒリヒリと胸が熱くなる。



なんでなんだろう…



「まぁでも、本気の相手はいないみたいだけどね。…隠してるだけかもしれないけど」



「本気の相手…」



ここまできたら、いくら鈍いわたしでもわかる。



女の人と遊ぶってことは、やっぱり大人な関係もありってことだろうし…



でも、本気じゃない相手とそんなふうになれるものなのかな…?



そう考えるわたしは、やっぱりまだまだお子ちゃまなんだろうか。



「今日は遅くなるから夕飯いらないわ。行ってきまーす」



考えすぎてて、バタバタと母親が出て行ったことにもしばらく気がつかなかった。