ラブストーリーを一緒に

ピアノの心地よいジャズの調べを聞きながら、少しだけ大人になった気分に浸ってみる。


隣にはサングラスをかけたままの先生。


今まで緊張しすぎで気付かなかったけど、


周りに座ってる人達が、チラチラとこちらに視線を寄せてきてるのを、先生は気付いてないのか、気にしてないのか、堂々としたものだ。


…こんな目立つ容姿だもん。


慣れてるんだろうな…




「お待たせいたしました」


ぼんやりしてるとこへ、マスターがとろりと湯気をたてたオムライスを目の前に置いた。


「うわぁぁあ……」


思わず感嘆と一緒にため息がでる。


「食えよ」


先生はそう言って、マスターが出してくれたチーズをひとかけ口の中へ放り込んだ。