「………はぅ」

偶然だ。
偶然なんだけどォ―――……ごめんなさいっ!

今日は珍しくサエが早起きしてて、カーテン開けて、―――着替えてた。


カーテンくらい閉めろ!


何でぼくのせいじゃないのにこんなに罪悪感を感じなきゃいけないんだ!!
っていうか10歳の女の子の着替えシーン見ただけでぼくはこの様か!? どんだけー!!
いや、でも意外とサエってきょに――――……どぅわ―――!!!

別の理由でまた鼻血が出そうだった。
ヤバイ。ヤバイぞぼく。

もしゃもしゃと寝癖付きの頭をかきむしる。
何なんだもー……。
朝から鼻血ブーだったり、隣の女の子の着替え見ちゃったり……。
顔が熱い。頭の中も言わずもがな。
いや、でもしっかり成長してて形も―――………………。

……………。
……………。
キャー。
ぼくの色情狂!ヘンタイ!サティリアシス少年!
いや待て。
ぼくは悪くない。
カーテン全開なサエが悪い。
それに――


「おぅおぅ、おはよう青春小僧」

「ぬぉぉっ!?」






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