僕の中の十字架


「ただいまー……」


誰も居ない家でただいまと言うのはどうかと思いながら、ドアを閉めた。

二階に駆け上がり、自分の部屋に入った。

簡単に一泊分の着替えと明日の時間割りを揃え、宿題と筆記用具を鞄に入れ、立ち上がった。

着替え………。

あ、


思い出した………


浮かび上がる朝の光景に顔が熱くなる。

頬を押さえながら、部屋のドアを閉めて二階の廊下に出た。



階段を上がってすぐに両親の寝室があり、廊下の一番奥にぼくの部屋がある。

ぼくは廊下を抜け、階段を降りようとしたが、




ずるっ。




「うおっ!?」







どってーん(←こけた)





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