「これ、那南とアリサと俺。あんまり似すぎだから買ってきた(笑)」


笑って指差す先のくまは、


派手めなかんじの女の子、
おもいっきり口を大きく開けて笑ってる男の子、
そして、二匹の間で微笑んでいる女の子がいた。




「………。」



自然と顔がゆるんできて、
ますますしょーちゃんがだいすきになった。



「何ヘラヘラ笑ってんだよ。こんな顔他人に見せらんねーっ(笑)」


「うるさい」



いいもん。


嬉しかったんだから笑っただけだよ。




「でわ。よいクリスマスイブを」


手を振りながらしょーちゃんはゆっくり窓を閉めていく。





言いたい。



好きだって。






―言えない。





でも、言わなきゃ。



自然とそう思ってて、窓が閉まったら一生言えない気がして。






「しょーちゃん…!」






あたしはスノードームをぎゅっと掴み、笑って言った。









「ありがとう、好きです」