「ジョー、本当に辞めてしまうのかい?」

光沢の眩しい頭をかきむしりながらジョーの前に現れたのは、恩師であった。

「丹下さん、俺はもうダメなんだ。
俺は自分の育てあげたボクサーを殴り殺したくなる
お前ごときが、何がチャンピオンだってね」


若さへの嫉妬

それがジョーを自滅の道へ導いた元凶であった。