最近の人間は夢を見ないのかね?」


親方と呼ばれた女性は、七色に輝く石を見てそう呟きました。
背の高い年老いた女性でした。
目は大きく、顔も手も皺だらけです。

青銀髪のサラサラな髪が石の光を浴びて綺麗に輝いていました。



「まぁ、良い。ムム、三日月が姿を見せたら、ネムの大草原においで! 時間厳守だよ」 

親方という老女はそうぴしゃりっと言い放つと黒いマントを翻して闇夜に溶けてしまいました。