ふみちゃんは、
 「しょう君何するのよ!
 ひろちゃんが、かわいそうでしょ。
 謝りなさいよ。」
と言うとハンカチを置いて逃げていきました。
その場に置かれたハンカチをきれいに洗い、
教室の窓の外に干しておくと、
授業中きれいなバラが咲いた気持ちになりました。

ふみちゃんは、家に帰りランドセルを置くと、
すぐカランコエに声をかけました。
 「ただいま!お水欲しくない?」
 「おかえり。ふみちゃん。
 今日はいい天気だから少し乾いたわ。
 でも明日で良いわ。」

 「そんなにすこしでいいの?」
 「そうよ。」
と言われてふみちゃんは、土の様子を見ました。
確かに朝より乾いています。

 「あのね。
 今日ね、ひろちゃんのハンカチをしょう君が
 いたずらしてね。」
と学校での話をしました。
 「そしてひろちゃんが泣いてね。
 いつも、しょう君は、ひろちゃんのこと
 泣かしちゃうんだよ。」