ハイスクールラブ

雨は強くなる一方で、バタバタと身体に痛いくらいに落ちる。
ホテルに入るとホッとした。紘季は適当に部屋を選び、さっさとエレベーターに乗り込んだ。
狭いエレベーターに乗り込むと真奈美は急に紘季とラブホに来ていることを実感した。

(やばい・・・なんかドキドキしてきた・・・)

チラと紘季の様子を伺うが、全くの無表情で’その気’が感じられない顔だった。
それでも、紘季とこうやって二人でいられることが嬉しくて、真奈美はこっそり微笑んだ。

部屋に入ると紘季はすぐにシャツを脱ぎ、バスタブにお湯を貯め始めた。
真奈美にタオルを渡す。

「ありがとう・・・」

真奈美はとりあえず頭をタオルで拭いた。
紘季が携帯を取り出し、どこかに電話をかけた。

「藤代です。娘さんと会えました。はい・・・元気です」

真奈美はドキリとした。真奈美の親に電話しているらしかった。

「今は私の群馬の叔父の家に来てます。明日、一緒に帰ります。・・・いえ・・・はい。・・・本人に代わりますか?」

そう言って真奈美をチラと見た。

真奈美が慌てて首を振る。相当怒られるに違いなかった。帰ってからも怒られるなら、一度でいい。
真奈美の親も断ったらしく、先生すみません、宜しくお願いしますという声がかすかに聞こえた。

紘季は電話を切ると、もう一度どこかへかけ始めた。

「藤代です。見つかりました。・・・はい。広瀬のご両親には連絡しました。・・・はい。お願いします」

そう言って電話を切った。
真奈美は申し訳なさそうに口を開いた。

「ごめんなさい・・・迷惑かけて・・・」

紘季は小さくため息をついて携帯をベッドにポンと投げた。

「俺じゃなくて、ご両親にちゃんと謝れよ」

そう言ってお湯を止めにバスルームに向かう。

「先入れ」

バスルームから真奈美に声をかける。
真奈美がバスルームに向かうと、紘季が洗面所でシャツを絞っていた。

「藤くんと一緒に入る」