「澪ちゃんさ、いい加減、兄貴離れしたほうがいいと思うけど」
「なっ、あなたには関係ないでしょ!?」

今度は完全に呆れた態度をとられて、私も頭に血が上っちゃって、結構大きな声で怒鳴ってしまった。

「…だったら俺が兄貴離れさせてあげようか」

それなのに来栖さんは飄々とそんな事を言う。
だいたい関係ないって言ってるのに、どうしてそんな言葉が出てくるの!?

「だから関係ないって言ってるの!」
「いいから。そうと決まればこれからは、尚輝は抜きで俺と会う事」
「はっ!?だからそんな必要ないって言って…って、ちょっと聞いてるの!?」

ずかずかと家の中に上がり込む来栖さんに文句を言ってもまるで聞いてない。

信じられない。
来栖さんってこんな人だったの!?