「えっ?長期休暇??」 部長が目を丸くして聞いてきた。 「はい。暫く田舎の方に帰らければならなくなって」 それは嘘。 「年末だしなぁ〜、年明けギリギリまで待てないか?」 「…わかりました。よろしくお願いします」 俺はその場を後にした。 少し時間が欲しかった。亜紀としっかり向き合うための時間だ。 今まで俺は亜紀の死から逃げ、亜紀の記憶を避けていた。