6月─── 「こりゃ雨降るかな」 「曇ってきたもんね」 誰もいない教室で俺と杉浦だけが残っていた。 なにやらポスターを作るやらで…。 「早く仕上げちゃお!」 そう明るく言うと、杉浦はテキパキと手を動かした。 「おう」 俺もそれだけ告げて、手を動かした。 「うーん、上手く出来ないなぁ」 目の前の杉浦が、何やら困っていた。