暫くの間、無駄に作成されたメールを俺は見つめていた。 そして、メールを削除しようと指を動かした。 『大輔』 ──バンッ 強引に携帯を閉じた。 また、彼女の声が頭に響いたのだ。 俺は台所へ行き、冷蔵庫の中からミネラルウォーターを取り出し、喉を潤した。 冷たさが気持ちを落ち着けてくれたのだ。