23時の情熱

彼との話はけっこう弾んだ。

今日は彼女と別れたばかりの自分を、今回合コンを企画した友達が気を使い、半ば強引に引き摺りだされたのだという。



「別れたばっかりの割には元気だね?」


「いつまでも落ち込んでたってね。それじゃあ前に進めないし。
……だからって完全に忘れた訳じゃないよ?けっこう本気だったし」




胸がズキンと痛んだ。

本気だった、という言葉に自分と共有するモノを見つけてしまった気がした。


「瞳子ちゃんぐらい可愛かったら、実は彼氏いたりするんじゃないの〜?」




彼氏はいないけど愛人なら……なんて言えないよなぁ。