君はまるで太陽だ。



 「……さん」


 校門を出ようとした時にかすかに聞こえてきた。


 誰かを呼んでる?


 「藤田さん!」


 次ははっきりと聞こえた。


 えっ、私?


 振り返ると男の子がこっちに向かって走ってくる。


 誰?でも確かに私を呼んでる。


 見知らぬ男の子はもう一度叫んだ。


 「藤田さん、待って!」


 私を呼び止めるとほどなく男の子は追いついてきた。


 彼は膝に手をついてゼーゼー言ってる。


 どこからダッシュしてきたんやろ。


 ぽっちゃりした体型から判断すると運動は得意ではなさそうやけど。


 息が整ったのかようやく顔を上げた。


 小柄な男の子や。

 私と大差がなく目線が一緒やった。


 …やっぱり知らん。