君はまるで太陽だ。


 新垣が僕の方に近づいてくる。


 な、何する気やねん。


 心臓がバクバクいってる。


 目の前に来たと思ったら、いきなり僕の首に腕を回した。


 周りで見ていた野次馬が思わず声をあげたが、新垣がギロッと睨むと一瞬で静まり返った。


 「俺らは藤田ちゃんに振られた傷がまだ癒えてへんねん。だから、ええやろ?水着姿ぐらい拝ましてーや。」


 まだ新垣の腕に力が入っていないがいつ首を絞められるか分からない。


 けど、ここでナメられる訳にはいかへん。



 僕が藤田さんを守らなければ。



 俺は意を決して呟いた。


 「…藤田さんの気持ちを考えたら良いわけないやろ。」


 新垣の腕に力が入った。

 「何やと!」


 新垣は大きな声で叫ぶと僕の体を押した。

 廊下の壁に背中がぶつかる。


 「何、調子に乗ってんねん!お前みたいなオタ野郎に言われる筋合いないんじゃ!!」


 お前こそ何やねん。

 突っかかってきたのはそっちやろ。


 そう返せばええんやろうけど、あかんたれの僕は何も言わずに新垣を見た。