あの時以来、他の奴らと同じ様に遠くから目で追うようになった。
教室の校舎が違う為か学校内で鉢合わせする事はなかった。
会った時、声かけて良いんかわからんくて、正直悩んでいた。
そもそも声かける勇気があるんか?
会っても無視されるんちゃうんか?
色々な事を考えてしまって、内心会わん事にほっとしている自分がおった。
しかし、先週末にとうとう会ってしまったんや。
放課後、自転車にまたがろうとした時に、たまたま彼女が通りかかった。
突然の事でびっくりして言葉に詰まっていると、
「久々やねー。」
彼女はにっこりと微笑んだ。
この1ヶ月、ウジウジ悩んでいた事が彼女の一言で吹っ飛んだ。
彼女が好きだ。
素直にそう思った。
そしたら、勝手に言葉に出てしまったんや。
「え?」
彼女のびっくりした顔を見て我にかえった。
僕は恐れ多くも告白してしまったんだ。

