ドキッ…


イケメン一年生を見ただけでドキッとした。


しかも、女子に囲まれている。その姿に胸が苦しくなった。



く、く、苦しい…見たくない光景なのに見てしまう。



私にはキャアキャア言って近寄る勇気すらない。


恋をした事のない私。相手に振り向いてほしいけど…こんな普通の私なんて、無理だよね。


可愛い女子に囲まれているイケメン一年生を見ながら、途方にくれていた。


「帰ろうっと。」
溜め息をつきながら、独り言。


でも、帰るにはあの校門を通らなければいけない。


見たくないよ…
苦しいから。