7年

「あなたには、前からお会いしたいと思ってました。こんな形でお会いするとは、思ってませんでしたけど……」




奧さんは冷静だ



私の方が動揺してる



わたしの事をむちゃくちゃにいってくれた方がましだ…



心が破裂しそうになる



「私達、夫婦はもう、5年前ぐらいに終わっていました…子供の父親として、生活していただけなんです」


「えっつ、そうだった…………」




「亜紀さんの事は、もう5年ぐらい前から、知っていました、あの人から言ったんです。これからの人生、一緒にいたい人がいる…愛してるんだって…最初は嘘だと思いました。責めて、喧嘩して、でもあの人は何年たっても、この気持ちに変わりないって、言うんです。わたしの負けです。」



「ごめんなさい、そんなこと、私何も知らなくて…」



「そう思いました。私が聞いても、まだ早いから。時期を待ってるって言ってました。あの人らしいなぁって思ったんです」



涙が溢れて前が見えない