僕は原生林の中を、男と一緒に歩いていた。

男は、自分の集落を案内すると言った。

今日はちょうど天地(あめつち)の神の祭だという。

太鼓の怪しげな音や、呪文のような歌声が聞こえてきた。

どうやら、もう少しで着くようだ。

原生林に囲まれた、円形広場のような所に、男の集落はあった。

目の前で繰り広げられる不思議な光景に、僕の胸は高まる一方だった。